童謡ひろば~うたわらべからのメッセージ

「赤ちゃんは、まだお腹の中にいる頃から聴く力は育ち始めています」ということを、うたわらべでは繰り返しお話しています。お腹の中で聴いた一番身近なお母さんの声は、誕生してからも赤ちゃんにとって一番身近で、一番優しくて、一番安心できる「子育て必須アイテム」なのです。そして、私たちはこの子育て必須アイテムの活用方法をみなさんへお伝えしています。「生まれたての赤ちゃんになんて話しかけたらいいかわからないという新米パパ、ママ、童謡を歌ってみて!」「やんちゃなベビーにイライラ中のお疲れパパ、ママ、童謡をうたってごらん!」そして赤ちゃんの人間関係は家族を中心に広がっていき、見るもの触るもの全てが学びとなり、季節の変化を感じながら成長していく中、「子どもに関わる全てのみなさん、これがすべて「童謡」で表現できてしまうのですよ!一緒に歌おうよ!」と。

私たちが活動を通して実感しているのは「小さな頃から童謡に親しんできた方」にとっては、いくら年を重ねていってもやはり心に深く印象付き、忘れられない存在、それが「童謡」なのだなという再認識。そして時代は、情報が目まぐるしく過ぎ去り個々が様々なことを選べるようになりましたが「子育て必須アイテム」(=母のぬくもり)の童謡は、やはり特別なものなのではないかという再認識です。強烈なインパクトを与える新しい楽曲を歌ったり踊ったりすることも人生の彩にどんどん経験することでしょう。そして様々な経験をしながら年を重ね、気づけばいつも心のどこかで温かく見守ってくれているのは…童謡だった。と、いつか振り返るときが来るのではないでしょうか。

選択する機会が増えた現代だからこそ、改めて童謡を伝えていくことが注目されています。子育て家族を応援し、将来多くの人々の心を救い、癒し、時には慰め、気づけばいつもそばにある…そして未来へ伝承されていくのでしょう。私たちの活動はそんな一端として、続いていきます。皆さんと共に…

童謡ひろば~うたわらべ代表/大島良子からのメッセージ

昔から広く歌い継がれてきた「わらべうた」明治時代に学校教育施行の中で誕生した「唱歌」大正時代に民間から興った「童謡」は、世界に類を見ない日本固有の伝統文化であり、「心のふるさと」として子どもたちの心を育ててきました。また子どもの発達の見地からは、赤ちゃんの聴覚は母胎内にいる頃から働きが始まっていて、その間の母親からの語りかけや歌いかけ・音楽鑑賞などが、良い影響を与えると言われています。

 

「童謡ひろば~うたわらべ」では、『童謡』に親しみ、くちずさむ歌を増やすことで、保存・継承活動を進めるともに、子どもたちの豊かな心の育ちも期待できると思っています。

一方、高齢者にとっては『童謡』を介してのコミュニケーションにより、表情が豊かになったり失われていた言葉を引き出してくれることがあります。音楽療法の事例からも、認知症が進むと今まで楽しんでいた歌謡曲はだんだん歌えなくなる傾向にある中、最後に残るのは、幼い頃に覚えた『童謡』だと言われています。音楽のジャンルが多様化するなかで、どどんなに時代が変わっても変わることのない『童謡』を、「心のふるさと」として子どもたちに伝えいくことは、私達大人の責任でもあるということを、高齢者の姿からも教えられます。

こうした、世代間の特色をフューチャーしながら継続的に活動することで、家族・親子の絆、地域の絆や融和、そしてまた、《音楽都市津山》の文化育成の一旦となることを期待して、意義の深いものになっていくように、『童謡』を通して様々なことを多くの方に伝えていきたいと考えています。